【小学校受験】首都圏私立小学校から難関国立大学合格率調査 ~2020年度版~

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中学受験

こんにちは。

今回は、以前の記事【私立小学校の難関国立大学進学率の高い中高一貫校への合格率】と【首都圏中高一貫校・高校 2020年難関国立大学合格率】の調査内で算出に用いた中学校合格者人数、算出した合格率等を用いて、首都圏私立小学校から中高一貫校を介した難関国立大学10校への合格率を調査し紹介いたします。

簡単に説明すると、

私立小学校から難関国立大学10校への合格率

を調査しました。
(下図参照)

結果を紹介する前に今回の調査の注意点を下に記します。

注意1:2020年の合格実績を元に算出

私立小学校から各々の中高一貫校への合格実績、各々の中高一貫校から難関国立大学への合格実績どちらも2020年度合格実績を元に今回の合格率を算出しています。
ですので、当然ながら2020年の中高一貫校合格者が2020年難関国立大学に合格したわけでは無く、私立小学校から各々の中高一貫校合格した当人の達の難関国立大学合格率ではない。

注意2:首都圏中高一貫校・高校 2020年難関国立大学合格率ランキング ベスト30内の中高一貫校より難関国立大学に合格したケースのみを集計

実際には上記ランキング ベスト30以降の中高一貫校等から難関国立大学への合格実績もあり、またその中高一貫校に合格者を輩出している私立小学校もありますが、今回は上記ランキング ベスト30内の中高一貫校より難関国立大学に合格したケースのみを集計。

難関国立大学の定義

難関国立大学10校は旧帝国大学と言われる北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の7大学に東京工業大学、一橋大学、神戸大学と定義します。(以下参照)

北海道・東北関東・甲信越東海・北陸近畿中国・四国九州・沖縄
北海道大学東京大学名古屋大学京都大学九州大学
東北大学東京工業大学大阪大学
一橋大学神戸大学

首都圏私立小学校から難関国立大学合格率ランキング ベスト10

例の通り、私立小学校の中学校合格実績の公表形態(備考欄参照)が一律ではない為一定条件下で比較できない事、また冒頭での注意点も含め参考程度にご覧いただけたらと思います。

例によって、中学校合格実績が過去3年もしくは5年累計での公表の場合、2020年卒業生数が明らかな場合はその数を用いて単年での平均値を算出し、わからない場合は累計卒業生数、もしくは2021年新1年生募集人数を用いて単年での平均値を合格率として算出した。

順位学校名難関国立大合格率(%)備考
1精華小学校 (神奈川)15.3過去5年進学実績
2洗足学園小学校 (神奈川)14.92020年度合格実績
3東京都市大学附属小学校 (東京都)11.92020年度合格実績
4国立学園小学校 (東京都)10.6過去5年合格実績
5鎌倉女子大学初等部 (神奈川)102020年度合格実績
6宝仙学園小学校 (東京都)7.62020年度合格実績
7日出学園小学校 (千葉)6.9過去3年合格実績
8幕張インターナショナルスクール (千葉)6.32020年度合格実績
9国本小学校 (東京都)6.22020年度合格実績
10淑徳小学校 (東京都)6.1過去3年実績 卒業生数公表無し

私立小学校が公表する中学校合格実績は合格者数公表である事が多く、実際は1人の優秀な子が複数の中学校に合格し、その小学校の中学校合格率に影響を与える側面があります。

1位の精華小学校は、以前の記事でも報告している様に過去5年間の中学校進学実績の公開されており、首都圏中高一貫校2020年度難関国立大学合格実績データを元にした、今回の【私立小学校から難関国立大学合格率調査】でも実際の合格率に比較的近い値になっているものと思われます。

TOP2校 精華小学校・洗足学園小学校 同条件下での比較

私の私立小学校の合格率系の記事ではおなじみの洗足学園小学校と精華小学校ですが、今回も同条件下で比較した結果が気になるので算出しました。

洗足学園小学校は中学校合格実績と進学実績を数年間分公表されているので、精華小学校と同条件の過去5年間分進学実績を集計できます。

そして洗足学園小学校の過去5年間進学実績を元にした難関国立大学合格率、その結果は

14.3%

でした。

なんと精華小学校(15.3%)が同条件でも1%上回りました。

前回の記事、私立小学校の難関国立大学進学率の高い中高一貫校への合格率調査 ~首都圏版~ 内でご紹介している通り、難関国立大学進学率の高い中高一貫校への進学率(過去5年進学実績の同条件比較)は


洗足学園小学校 38%
精華小学校 36.4%


で洗足学園小学校が1.6%上回っていたのにです。

順位が逆転する背景に、精華小学校がより難関国立大学合格率の高い中高一貫校に進学者を多く輩出していると予測できます。

ではなぜ、このような現象が起こるのか。

順位が逆転する理由の考察

その原因の一つは、各小学校の卒業生の男女比率にあると考えます。
両校の過去5年間の累計卒業生数を男子・女子別でみると

洗足学園小学校は
男子卒業生(5年間累計) 178人
女子卒業生(5年間累計) 182人

精華小学校は
男子卒業生(5年間累計) 270人
女子卒業生(5年間累計) 126人

洗足学園小学校の男女比はざっくり言うと、5:5
精華小学校の男女比はざっくり言うと、7:3
です。

そして首都圏中高一貫校・高校 2020年難関国立大学合格率ランキング ベスト30内の中高一貫校21校の約53%は男子校、約33%が共学校、約14%が女子校です。

また高合格率の上位10校の男子校比率は80%なので男子進学者が多いほど【首都圏私立小学校から難関国立大学合格率】として高くなる事は必然で、男子卒業生数(進学者数)が多い精華小学校の難関国立大学合格率は上昇し、難関国立大学進学率の高い中高一貫校への進学率順位との逆転現象の原因になったと思われる。

逆の立場で見ると、女子卒業生比率の高い洗足学園小学校が難関国立大学進学率の高い中高一貫校への進学(合格)率がNo.1というのは、洗足学園小学校の女子の進学力のすごさを現わしていると感じる。

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